ファンアート自給自足のススメ

はじめに

この記事はスマブラAdventCalendar2022の14日目担当です。

adventar.org

13日目は凛さんによる名札メイキングのお話でした。

note.com

名札制作に憧れる自分にとっても非常にためになる、まさに必読記事……! 西武撃で使用されたあの魅力的なイラストの秘密が明らかにされています。

全体を通して今年は比較的クリエイティブに関する記事が多く、制作の裏側的なお話大好きな自分にとっても非常に楽しませていただいています。

2021年以前のアドベントカレンダーにもたくさんその手の記事はありますので、ぜひ遡ってみてください。

一部、多様な芸術作品が含まれます。

読めるものなら読んでみてください。

ファンアートを描きたくなること、ありませんか?

例えば、ゲームを始めとするあらゆるコンテンツに触れたとき、言いようのない感動やクソデカ感情、妄想が湧き上がってくることがあります。

それらをSNSや動画のコメント欄で思いっきり爆発させる。

とても楽しくて、作り手にとってもファンにとっても非常に大切なことです。

でも、それでは収まらない何かが残っている。

脳内に出てきたアイデアや妄想、感情をなんとかして形にしたい。

そこまで考えたとき、「じゃあ自らが手を動かしてみようか」まで考えが及ぶものの、そこで

「やりかたがわからない」

「これは時間が掛かりそうだ」

のような理性が働いて座り直し、次のコンテンツに移っていく……

自分はそんなことを何度も繰り返しました。

話題を絞るために「 絵が描ければ 」にしましょう。

絵が描ければファンアートが自給自足できるかもしれないし、それを見た人から何かリアクションがあれば、そこでよさみの共有ができて楽しいかもしれない。

この記事では、可能な限りそういった「もしかしたら楽しいかもしれないがやめとくか」で踏みとどまってしまう人達のファン活動の障壁を下げることを目的としています。

最終的には、創作者を増やすことにより 筆者自身が将来的に良い作品やコンテンツに触れることができる機会を増やすきっかけを作ることが目標 です。

今回は、自分がここ1年ほどファンアートの作成と絵の練習をして体験談として扱いやすい関係で、ファンアート制作を主題とします。

先に言っておくと、

絵が描ければファンアートが自給自足できるかもしれないし、それを見た人から何かリアクションがあれば、そこでよさみの共有ができて楽しいかもしれない。

これはとても楽しいのでどうか気軽に始めてください。

よろしくお願いします。

対象読者

  • 絵を描くなどの創作活動に興味はあるが手を出しあぐねている人
  • せっかくならデジタルイラストやってみたいなと思っている人
  • トレモでコンボ練習したりキャラ開拓するのが好きな人
  • Twitterで何かを実況するのが好きな人

特にスマブラ関連の大会やイベントにおける明確なクリエイティブの実績があるわけではないので、そうした活動を通した体験談やトレースする指針を求めている場合には、申し訳ありませんが物足りないかもしれません。

自己紹介

寝椅子と申します。

スマブラとインターネットと古今東西あらゆるコンテンツが好きです。

現在はソラとネスを使って思い出したようにフレ戦や近隣のオフに参加して遊んでいます。

昨年からイラストの練習と制作に時間を多く割くようになりました。

今年の夏から創作活動用のTwitterアカウントも運用しています。まだ運用方法よくわかっていません。

twitter.com

最近はこんな絵を描いています。

また、スマブラAdventCalendarの発起人ではありますが、完全に「自分が他のスマブラが好きな人の記事を読みたいから」でやっています。 なので寝椅子自身は本企画の主体としておらず、主役は記事や記事の執筆者、読者とその感想、そして全体を包括するコミュニティ本体です。

今のところ個人的には良い文化だと思っているので、万が一自分がカレンダーページの作成やTwitterでの広報をしなくなったとしても、上のような感情を抱いた方、美味しい思いをできそうな方がどうか自由に引き継いで残していってください。

Adventarを使う場合、運営ハードルは非常に低いです。

以上蛇足でした。

ファンアートの描き方

早速ですが本題に入ります。

とはいえ、こと二次創作のようなファンアートなら、非常に敷居は低いです。

クソデカい感情だけあればいいと思っています。

0. クソデカい感情を抱く

もし素晴らしいコンテンツに触れてクソデカい感情が芽生えたら、その時は「ちょっとやってみようかな」という軽い気持ちでペンを握ります。

でもペンを握って何か線を引く、色をつけるという行為をするだけなら頭を空っぽにしていても意外と面白いので、クソデカい感情はなくてもいいです。

絵を描くためにクソデカい感情を求める(絵を描くモデルを探す)のもいいと思います。

仲のいい人にお題をもらう、というのも楽しいのでおすすめです。

1. とりあえず描く

とりあえず描きます。

鉛筆とかボールペンで、身近なコピー用紙などに描きます。

デジタルの環境があるなら、スマホの無料アプリやパソコンのペイントソフトでちょっと描いてみます。

できる範囲で色を付けると楽しかったりします。

2. Twitterに投稿する

写真に撮ってTwitterに投稿します。

スキャナアプリや写真の加工機能で、ちょっと明るくしたり綺麗にしたりすると見栄えがいいです。

もしハッシュタグがあるなら投稿時に付けてみると、自分の知らない人が見てくれるかもしれません。

イラストと一緒に「ここすき」とか一言ツイートを添えると共感してもらえる可能性が高まります。

3. 日常に戻る

以上です。

より深みに潜るか次のコンテンツを探しに行きましょう。

本当に以上です。これでいいです。

もしかしたら「公式のハッシュタグを使ってうんたら」という厄介事に巻き込まれる可能性もありますが、運がなかったなあと適宜対応して無理して疲れないようにしましょう。

二次創作の規定が公式にあるなら従うようにしてください。

ちなみに、もし上記のようなことをしているフォロワーがいたらYOYOイイジャンその絵~とポジティブな肯定をしてあげると、その人は近いうちに1に戻ります。

周りの人は種を撒きましょう。 いいねをつけるだけでも、作った側は相当脳汁が出ます。

投稿した本人は、もしリアクションをもらって嬉しかったら、素直に喜びのツイートをするといいかもしれません。

楽しい感情をツイートするのは楽しいです。

ファンアートの質をあげてみる

とはいえ、Twitterを開けばフォロワーのいいねした神絵師のイラストが流れてくる時代です。

次元が違うとはいえ同じ1ツイートに添付するイラストのクオリティ差にびっくりして萎縮してしまうことがあると思います。

でも目的は自分の中の感情や妄想の発露です。

一旦、神絵師はさておいてください。

……とはいえファンアートの質や解像度が高ければ、きっと自分が見ても楽しいし、それを見た他の人がリアクションしやすいはず。

ファンアートを描いた外的なメリットをあげるため、「次に投稿するイラストはちょっとクオリティを上げてみちゃおっかな」に手を出してみましょう。

とりあえずここでは4つ紹介します。

参考資料を集めてみる

ここすきポイントの解像度をあげるために、可能な限り公式の資料を辿るのはかなり手っ取り早い手段です。

公式サイトや攻略サイトスクリーンショット、ゲーム・動画のポーズ機能を駆使して、色々見てみると発見があって楽しいです。

例えば、ソラの4P・8Pカラー(IIIベースの衣装)はグローブではなく筒状の ~萌え袖~ 手甲です。

キングダムハーツIIIのゲーム本編でもそのようなデザインになっています。

こういう発見は単純に絵の解像度をあげることに繋がりますし、オタクとして一歩先にいけた感覚になり自己肯定感がうまれがちです。

資料集めを入念にして絵の要所に取り込めると、自分が何を気に入っているのかが伝わりやすいはず。

色を塗ってみる

体験談ですが、モノクロの絵に色をつけるだけで

「おれ絵描けたわ・・・」

という達成感が生まれてとても楽しいです。

色をぬるのが苦手なら、斜線などを適当に描き込んでみて、色の強弱をつけるだけでも漫画っぽくなって最高です。

個人的にはアナログで色をつけるのは画材ややり直しの効かなさで心理的なハードルが高くて苦手です。

一つ例をあげると、iPhoneの標準にある写真アプリあるじゃないですか。あれ楽しいですよ。

編集→マークアップ からすごく簡単に色を塗ることができるし、そのあと加工してきれいな色を模索することができます。

ありえんほど手軽なので手っ取り早く色塗ってみたい人にはおすすめです。

ペンタブを買う前はこの機能を使ってよく遊んでいました。

これが楽しかったから、のちにペンタブを買って、こうしてパソコンで絵を描くようになりました。

実際のものを参考にする

ファンアートの質あがりがちポイントとして、絵が立体的かどうか、という点があります。

手っ取り早くその質を求めるなら、立体として実際に存在しているもの、つまりは現実のもの……人間なら人間を、丸いものなら丸いものを参考にするのがとても楽です。

自分の自撮りでもいいですし、存在するならフィギュア、例えばamiiboでもいいですし、カービィなら適当にみかんにカービィの顔を描くなどするのがいいかもしれません。

それから3Dゲームなら、何枚かゲームのスクリーンショットを撮るとべらぼうに参考になります。

あとはpinterestやインスタグラムで綺麗な写真を見るのもいいかもしれません。

写真や絵全部を寸分違わず真似すると盗作になってしまうので、問題ない資料や参考作品の核ではない一部分のみ借りるなどバランスを取るのが誰にとっても幸せに繋がるはずです。

要は犯罪や迷惑行為でなければ、基本的にメリットしか無いと思っています。

準備は面倒ですが、自分はやるようになってから絵の質がちゃんとよくなりました。

気に入らなかったら描き直す

有名な話かもしれませんが、自分の作ったものは時間が経って見直してみると直したい部分が見つかりやすくなります。

質を目的に Twitterに投稿する の前に1日寝かせる を挟むと効果があることが多かったです。

アナログだともしかしたら面倒かもしれませんが、デジタルではツールの暴力、あとは時間さえ掛ければ気に入らないところの修正をすることができます。

一回でもやると面倒さを成功体験が上回るので、とりあえず描き直す、という行為は経験しておくとあとあといいことがあるかもしれません。

僕は何度も救われています。

例えばこれ。

いい顔が描けたつもりだったけど日を改めて見てみるとなんか怖いし、バランスが思っていたのと違うなという印象を受けました。

何度か修正して調整して、最終的にはこうなりました。

別にTwitterにあげずとも、適宜出力して途中経過を保存しておけるのもデジタルの強みだと感じました。

他にも、上記で紹介したaMSaさんのファンアートを描いている際、描いた絵とpngで出力した絵で、まるで色味が違うことに気が付きました。

描いていた当時は原因がわからず、思った通りの作品とするためには大幅に修正をする必要がありました。

自己満足で描いていたので別に好きにすれば良かったのですが、やっぱり見てくれた人に自分がどうしてこの絵を描いたのかちょっとでも伝わってほしかったし、結局過去に何度も気に入らなくて描き直す経験をしていたので「しょうがないにゃあ」となんとかしました。

上記の記事で根本的な解決策にも触れているので、クリスタユーザーで気になった方は読んでみてください。

参考にした講座や書籍の紹介

以上のようなことを実践するのでも十分に効果があった気がします。

絵にしなくても抱えたクソデカ感情を発散するのには問題ないので、やる気が出たときだけやればいいと思います。

そういった時の参考になるかもしれないので、筆者がここ一年ほど参考にしているYoutubeのチャンネルや書籍を紹介します。

主観による都合、主にデジタルで描く前提ですが、基礎技術についてはアナログでとりあえず始める人にも参考になるものばかりです。

内容を見ていいなと思ったらとりあえず真似する、をゆっくり繰り返すのが長く楽しめて理解も深まって良いです。

逆に、最初から全部見ないほうがいいです。パンクするので。

自分は不真面目なのでつまみ食いをして、結果中途半端な身につけ方をしてしまっています。 僕のやりかたは参考にせず、素晴らしい講師と好きなイラストレーターに倣うようにしてください。

上記で紹介した4項目も、ほとんど受け売りです。

Youtubeチャンネル:さいとうなおき

さいとう先生のYoutubeチャンネルでデジタルイラストの描き方を覚えました。

お絵描き解説の動画や絵の上達法に関する動画から見ていけばいいと思います。

とりあえずチャンネルにある

  • 気になった解説動画を見て技術を真似して絵を描いてみる
  • 上達法に関する動画を見てできる範囲でやってみる

をするだけでも圧倒的に絵はうまくなるはずです。すごくわかりやすいし真似できると自信を持たせてくれるので。

個人的にはお絵描き添削の動画シリーズがとても参考になっています。いつも本当にありがとうございます。

www.youtube.com

Youtubeチャンネル:絵葉ましろのチャンネル

主にお絵描き配信と絵のメイキング解説動画をアップしているチャンネルです。

取り扱っているイラスト作品はウマ娘や流行りのアニメ作品、VTuberである先生本人のイラストが中心で、合間に挟まる技術解説はさいとう先生より多少マニアックなものが多めの印象です。

自分は技術的な点はまだあまり取り入れられていませんが、イラストソフトの機能を使ったレイヤーの使い方(マスク塗りと呼ばれています)が非常に好みだったので、今年の夏頃から真似しています。

www.youtube.com

Youtubeチャンネル:みにまるコミック

Youtubeで絵の練習配信や人体理解に関する動画をアップしているチャンネルです。

人体構造の理解を深めたかったものの、10代の頃にやさしい人物画という書籍で挫折した思い出があり、手を付けやすいコンテンツとしてやはり動画を求めました。

このチャンネルにお世話になろうと決めた理由はあまり覚えていませんが、確か顔や人体の絵柄がリアルよりのデフォルメで、自分の好みだったからです。

人体のバランス比率解説やジェスチャードローイングの様子をアーカイブで見て、人物の描き方、主にアタリの取り方を真似しました。

チャンネル主であるみにまる先生自身も知識の更新が日々行われているので、可能であれば新しめの動画、あわせて類似タイトルのついた練習のアーカイブを見比べるのがいいと思います。

www.youtube.com

書籍:基礎から実践まで全網羅 背景の描き方

DMMのセールで見つけて買った本です。

基礎から実践まで全網羅 背景の描き方 | 高原 さと | Kindle本 | Kindleストア | Amazon

昨年に感覚で背景込みのイラストを描いてあまりいい出来にならなかったので、この本を元に背景の描き方の雰囲気を掴もうとしました。

昨年末に初めて背景を描いた時はこんな具合でしたが、

この本読んで気合いれてここまで描きました。

背景はそもそも経験値が少ないのでちょっと難しいですが、やってみると人間より難しくないところは多いですし、難しくない背景の描き方についてもさいとう先生の動画はありますし、地道にやると絵が良くなって面白く感じました。

背景の描き方については新しめの本が何冊もでているので、ECサイトや本屋で色々表紙や中身を試し読みして、描きたいと思った情景が描かれているものを手にとってみるのが良いと思います。

所感

そもそもこうしてデジタルイラストに熱を入れ始めたのは、昨年に大量の推しコンテンツ供給があったこと、でも自分の欲しいイラストが自然には生まれない予感がしたことがきっかけでした。

また、古くからのスマブラ友達の何人もが熱心にクリエイターとして活動していて、彼ら彼女らに尊敬と憧れを抱いたのもあります。

その一方で今のところ大成してやろうという野望もなく、自分はとりあえず「楽しいから」だけでファンアートを描いています。

ファンアートの描き方の項で記したように、趣味や感情の高まりの延長で絵を描くだけならハードルは心理的なものだけですし、気軽にやってみてほしいなと考えています。

幸い、日本は今のところ自由なインターネットですし。

別にイラストではなくても、ロゴでも、動画でも、配信レイアウトでも音楽でも、本当になんでもいいので気軽にやって残していって欲しいと心から願っています。

そういうもので共感できる環境はとても楽しいし、そうして生まれたものは最終的にとても強いものになるはずです。

なんなら僕より素敵なイラストたくさんたくさん描いてください。めっちゃ見たいです。

あー無限に見たい、どうぞよろしくお願いします。

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とはいえ趣味で自己満足でやってる立場の自分にも多少は承認欲求があるので、せっかくですし僕の創作アカウントもフォローしたりこっそりリストに入れて監視なりしてもらえると嬉しいです。

弱小絵師もっと媚びろって某I先生も仰っていたのでご容赦ください。

twitter.com

意識高めてこ期間なので創作関係を少しでもやってる方をもっとフォローしに行くと思います。

ただ、メインの雑多垢で沢山見せて頂いている現状、どうやってこっちを運用すればいいか悩んでいる最中です。とりあえずしばらく飽きずに絵を描いています。

大会の名札や何かのイラスト、SNSアイコンなどを描く機会も無限に探しています。

自分、昔より多少は描けるようになってきているので、次はバズったとか沢山のコメントとか活動実績とかが欲しくなっているんですよね~~~~~~

ツイッターみーちゃお

……

!?!?!??!!?!?!?!??!?!

はい、驕らず楽しく頑張ります。

明日はたしきさんが勇者のあれこれについて語ってくださるようです。

ソラでの対勇者が本当に苦手なので正座して待機します。